【スーツと筋肉】ジャケットの肩幅の考え方①

2018年11月12日

こんにちは、あつめ(@atm_152)です。

※この記事はスーツに必要な筋肉、筋肉に必要なスーツの着こなしに関連した記事です。

「スーツは肩で着る」と言われます。

その理由として、

・肩があっていると背中に重さが分散されて着心地が軽くなるから
・肩は構造が複雑で直しづらいため他の箇所はお直しすることを前提に肩で合わせるから
・着用時のシワが出づらくなるから
・格好良いから
というようなことを聞きます。

着心地やお直し、シワが出づらいのはその通りだと思います。
しかし、格好良いからという理由には疑問があります。(格好いいってすごく曖昧だし、肩が合う基準も、少し肩をつまめるくらいとか、腕が肩のラインからストンと落ちるとか、いろいろあります。)

人の身体は千差万別、それぞれに個性があります。

ジャストサイズの肩幅は華奢な人をそのまま華奢に見せるし、三角筋の大きい人は横幅を強調させてスタイルを悪く見せてしまうかもしれません。

また、ジャケットの肩も、ナチュラル、アンコン、コンケーブド、ビルドアップなど様々な種類がありますし、肩パッドの厚みもいろいろです。

体型・ジャケットの形の組み合わせは多すぎて、「肩に合わせる」と一言でまとめられません。

ここでは筋肉量や元の骨格別に、より格好良く見えるジャケットの肩を提案していきたいと思います。

肩幅が元から広い or 一般的な肩幅+三角筋が発達した人

こういった人は身長に対して横幅が広く、スマートに見えずらい体型です。

この体型の人は

スーツの肩の形:ナチュラルショルダー(肩パッド薄め)かアンコン
アームホール位置:肩峰(肩の骨)の真上か若干内側

このようなジャケットを着るべきです。

ナチュラルショルダーやアンコン仕立ての肩にすることで、肩を強調せずにすみ、横幅が広いという印象を薄めることができます。

また、肩幅の位置を狭くすることで、実際の肩幅を狭く見せることができ、全身で見たときにスマートな印象に持っていくことができます。

更に、肩幅の外側に三角筋の丸みが現れるため、縦長でスマートな印象を与えつつも筋肉質というイメージも与えることができます。

逆に骨格的に肩幅が狭い人は三角筋が発達していても、上記のようなジャケットを着てしまうと横幅が足りないように見えてしまうかもしれません。↓はまさにそういった例です。三角筋が発達しているので筋肉質という印象はありますが、横幅が足りずに少し貧弱に見えてしまいます。

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※↑は肩傾斜(なで肩)も影響しています。

華奢な体型の人、華奢な骨格の人

華奢な体型の人は先程とは逆で、縦長なシルエットでスーツスタイルがスマートに見えやすい一方、貧弱に見えてしまうことも多いでしょう。

そういう人が着るべきは、肩幅が少し広めで、アームホール位置から腕がストンと落ちるジャケットです。

具体的には、肩幅位置が、肩峰より外側ー三角筋の外側に近い位置のジャケットです。

肩パッドも薄めよりかは厚めで、肩幅位置を強調するディティールのほうが良いでしょう。

肩幅位置が目立つので、全身で見たときのシルエットが▽に近くなり、力強さ、男らしさを加えてくれるでしょう。

注意点として、既製品だと広めの肩に合わせてアームホール・腕筒、ウエスト太かったりしやすく、そういったものを着てしまうとジャケットのゆとり量が多くて逆に貧相に見えてしまいがちです。

肩幅は広め、それ以外は体にフィットしたジャケットを選びましょう。

ちなみに、干場さん(元LEON等の編集者で、現在FORZASTYLEというWEBマガジンの編集長)も同じ考えで、若干肩幅の広いジャケットを来ているそうです。もともとスマートな体型+なで肩で華奢に見えやすいため、広め肩幅のジャケットを着るのは理にかなっています。

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まとめ

上半身しか見せないニュースキャスターでもない以上、全身で見たときの印象もも考えるべきです。肩が与える印象はとても大きく、肩幅の取り方でスマートにも、筋肉質にも、ガリにもデブにも見えます。ジャケットを新調するときは是非「肩に合わせる」という抽象的な言葉ではなく、自分の体型や与えたいイメージを考えて、「肩をデザインする」ことを意識してみてください。